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2004年読書日記

読書日記をウェブに載せ始めてそろそろ3年くらいになりますが、このごろは、前にもまして、仕事、家事、育児に追われて、読む時間がないこと、疲れて読む気にならないことが多くあります。日本語の本だとさっさと読めるので、なんだかんだ言いながら読了してしまうのですが、英語の本になると、まだまだ読書の速度が遅いので、読み終わるまでに時間がかかってしまいます。そのせいか、このごろは、どうも読みやすい本にばかり手を伸ばす傾向があります。

2004年12月8日

The Lion, the Witch and the Wardrobe の読み聞かせ終了しました。最初は、5歳と6歳の娘たちにはちょっと難しいかと思いましたが、どうしてどうして、毎晩のように1章を読み終えるのが楽しみだったみたいです。途中休止も何度かありましたが、1章終えるごとに次の章のタイトルだけを読んでから就寝という形にしたのですが、そのタイトルからまたいろいろと想像できて楽しかったようです。我が家にある本はちょうどいいタイミングで挿絵が入っているので、一息いれるのにもいいと気が付きました。次は The Horse and His Boy を読み聞かせる予定にしています。

Slaves of the Mastery William Nicholson 著 も読了しました。一巻より数倍おもしろかったです。間を置かずに三巻の Firesong William Nicholson 著 を読み始めました。これものっけから「次に何が起こるのだろう」という息もつかせぬ緊張感があって寝不足のもとになってます。

2004年11月10日

まだがんばって下の二人に The Lion, the Witch and the Wardrobe を読み聞かせています。ところどころに挿絵があるのですが、主人公のきょうだい4人がナルニアに入ってビーバーと出会うくだりで、読む前に本の挿絵を見たうちの子供たち、「もぐらかな。」「えー、ポッサムだよ。」といろいろ推測してました。ポッサムという発想はさすがオーストラリア?ビーバーは北アメリカだもんねー。

Slaves of the Mastery William Nicholson 著 継続読書中です。一巻よりもおもしろい。連れ合いと長女の言ったとおりです。一巻では10歳だった双子のケストレルとボウマン。この巻では15歳の「婚礼期」に入ります。二人は生まれてこのかた別行動をとったことがないほど強い絆で結ばれているのに、住んでいた町がMasteryの軍に襲われ、離れ離れになってしまいます。二人の冒険を通して、いろいろな社会通念に一石を投じているような作品です。たとえば、ボウマンと一緒に奴隷となった「元」皇帝は、奴隷になって「仕事」を得た今のほうがずっと生き生きとしているのでした。極端な例ですが、どんな立場であれ、自分の存在が社会に必要とされているのが大切であるということでしょう。

2004年11月2日

庭仕事などの肉体労働で忙しく、なかなか本を読む時間がありません。疲れてすぐ寝てしまうのです。そんな中、下の二人の子供たちにナルニアシリーズを朗読してあげるのだけは続けています。 The Lion, the Witch and the Wardrobe C.S. Lewis 著 は翻訳でも1度読み、原書で何度も読み、BBC製作のテレビドラマまで何度も見た大好きな作品で、読んで聞かせるのにも思い入れがあります。以前長女に読んでやりたくて、 The Magician's Nephew を読み始めたのですが、これはどうもちょっととっつきにくくて中途放棄してしまったことがあります。なので、今回次女と三女に読み聞かせるにあたって、時間的順序よりも一番人気のあるものをと思い、 The Lion, the Witch and the Wardrobe を選びました。ちょっと難しいかと懸念していたのですが、これまでのところ毎晩のように次を読んでとねだるので、嬉しい悲鳴をあげています。

3ヶ月ほど前に読んだ The Wind Singer William Nicholson 著 感想読んだのページ)の続編 Slaves of the Mastery を友人が持っていたので、借りて読み始めました。のっけからずいぶん暴力的で子供にはちょっと…という場面がいくらも続いたのですが、先に読んでしまった連れ合いと長女は、暴力的なのは2次的なもので、1作目よりずっとおもしろいから、と太鼓判を押しています。

2004年10月21日

Tales from the Perilous Realm J.R.R. Tolkien 著 読了しました。図書館から借りてきた4つのお話が入った本です。竜退治やら妖精やら、トールキンらしいテーマでした。ホビットの冒険ように読みやすかったし、ちょうど寝る前にちょっとずつ読むのにいいぐあいの話の進み方でした。詳しい感想のほうは、読んだのページに書いてます。

先日久しぶりに昔の同僚と昼食を共にし、その後何気なく通りかかった本屋が閉店セールをやっていたので、ふらふらと立ち寄ってしまいました。なんと、中つ国歴史第2巻が半額! The History of Middle Earth - Lost Tales Part II J.R.R. Tolkien 著 です。まだ第1巻も読み終えていないのに、思わず買ってしまいました。全巻揃えるのは無理でしょうねぇ…。この巻には、ルシエンとべレンの話なんかが載せられています。

2004年8月4日

The Wind Singer William Nicholson 著 読了しました。読みやすかったのと、視覚に訴えるような描写がいっぱいあったことに好感がもてました。詳しい感想のほうは、読んだのページに書いてます。

本の話からちょっとそれるのですが、アニメ映画の「シュレック2」を見ました。「シュレック」よりももっと童話などのパロディが盛り込まれていて、そうそうー、そんな話もあったねぇ、と楽しむことができました。娯楽に徹した映画というのも、なかなかいいものです。

The History of Middle Earth - Lost Tales Part I J.R.R. Tolkien 著 まだまだ継続中です。

2004年7月23日

前回更新からもう1ヶ月も経ってしまった!このごろは月日の経つのが早すぎて、このままじゃあっと言う間に気がついたら老人ホームに入っていたなんてことになっていそうです。この1ヶ月のうちに、ハリー・ポッター、第3巻の映画行ってきました。思わず2回も行ってしまいました。一回目は子供5人もひきつれて行って、「ポップコーンもっとちょうだい。」攻撃に遭い、集中して見られなかったからです。監督が変わって、ホグワーツの敷地内の様子やら衣装やら小道具なんかの感じが変わってました。ハグリッドの小屋が学校のドアから見えなくなっていたし、古ぼけた渡り廊下とか大きな時計、中庭などが見慣れない風景でした。役者さんたちはダンブルドア先生を除いておなじみだったんですが。(子役がみんな大きくなってた!)ダニエル・ラドクリフ君、思いのほかかっこよかった。ロンの双子の兄ちゃん達もかっこよかった。若い男の子を素敵を思うようになったのは年をとった証拠かも…。それにしても、6巻目はいつ出版されるのだ!?

途中図書館から返却要請があって中断しましたが、 The History of Middle Earth - Lost Tales Part I J.R.R. Tolkien 著 継続中です。 The Silmarillion と比べながら読むとおもしろいです。初期設定じゃこんなだったんだー。とか。これは、近いうちにメモして別のページで紹介していきたいと思ってます。

安かったので衝動買いしてしまった本に The Wind Singer William Nicholson 著 (Random House Australia 2000) というのがありまして、ネスレのやってる児童文学の賞スマーティ賞の金賞を受賞した本なんですが、学歴至上主義社会に反発してえらい目にあう女の子の話です。結果はまぁ見えているんですが、洗脳された社会ってのが児童文学になってるってのもいいかも…。

2004年6月6日

Unfinished Tales of Numenor and Middle-earth J.R.R. Tolkien 著 読了しました。そのまま勢いで The History of Middle Earth - Lost Tales Part I J.R.R. Tolkien 著 を図書館から借りてきてしまい、さらに古めかしい英語と取り組んでおります。ここまできたら、中つ国の歴史全12巻読破を目標にがんばらなきゃ。(読了はいつになることやら。)図書館に全部入っているわけではないようなので、入っていない巻をどのように調達するかも課題です。

2004年5月22日

Unfinished Tales of Numenor and Middle-earth J.R.R. Tolkien 著 継続読書中です。第3期の終わりまできました。やはり、指輪物語やホビットの冒険などのエピソードとつながっている章は、よりおもしろく感じられます。図書館でたまたま見つけた A Discworld Novel - Guards! Guards! Terry Pratchett 著 (Corgi Books 1989) にも時々浮気してしまっていますが、この本には、アラゴルンのパロディとも言えるようなキャラクターが出てきて、笑ってしまいます。

Deltora Quest 3 - City of the Rats Emily Rodda 著 は、2日で読了。現在は就寝前にハリーポッター第3巻を子供たちに読み聞かせているので、しばらくエミリー・ロッダはお休みしそうです。ハリーは、来月の映画公開にあわせて再読を終えることができるかな…。

2004年4月18日

またまた更新をさぼっていました。このごろは、昼間でも魂がトールキンの作り上げた中つ国にふらふらとさまよっていることがあり、こんなんじゃいかん、と思いながら、性懲りもなく、指輪関係の本を読んでいるのでした。 Unfinished Tales of Numenor and Middle-earth J.R.R. Tolkien 著 (Harper Collins 1980) を読み進めるかたわら、 Tolkien and The Lord of the Rings - A Guide to Middle-earth Colin Duriez 著 (Philip Garside Publishing 2001) を拾い読みしているありさまなのです。

Deltora Quest 2 - The Lake of Tears のほうは、あっという間に読み終え、3巻は、秋休みが終わってから長女が学校から借りてきてくれることになっています。

2004年3月21日

丸二ヶ月ウェブを更新していませんでした。その間、指輪物語にどっぷりつかって、中つ国を放浪していたのです。20年前に八重洲ブックセンターで購入した The Silmarillion J.R.R. Tolkien 著 (Unwin Paperbacks 1979) を読みながら、 The Atlas of Middle Earth Karen Wynn Fonstad 著 (Houghton Mifflin Company 1981) を眺め、こういった世界を創造してしまうトールキンもさることながら、地図まで作り上げてしまう読者にも脱帽してしまいました。また、 J.R.R. Tolkien: The Shores of Middle-Earth Robert Giddings Elizabeth Holland 共著 (Junction Books 1981) も拾い読みし、そこに出てくる、トールキンに影響を与えた本や、神話などにも興味を持ちはじめたりして、今年は、どうも、しばらくは、トールキンワールドにかかわっていきそうです。

そんな中、長女が学校の図書館で私のために借りてきてくれた Deltora Quest 1 - The Forests of Silence Emily Rodda 著 (Scholastic Press ) は、返却日が迫ったため、一気に読んでしまいました。ローワン・シリーズ同様、謎解きしながらの冒険談、子供向けながらも楽しんでます。その後、続編 Deltora Quest 2 - The Lake of Tears Emily Rodda 著 (Scholastic Press 2000) をまた借りてきてくれたので、それもそろそろ読み終えるところです。

2004年1月18日

今年最初の映画になったのは、 The Lord of the Rings - The Return of the King でした。待ちに待った3部作の最終回です。もう、この映画のことを聞いたことがない、という人はいないだろうと思いますが、意外に全然興味なければ、何の話かも知らないという人がいるのだということを「発見」しました。さらに、原作は好きだけれど、映画は、戦闘シーンが乱暴だから嫌だという人にも何人か会いました。原作を全然読まないで見に行って、「ちゃんと終わってないじゃないのー、何この映画ー!」と文句をぶちまけた若い子もいました。原作を何度も読んだ私としては、読まないで見ている人がどの程度理解しているのか時々ちょっと知りたくなっちゃったりするんですが。

映画の出来のほうは、今までの2本に負けずCGあり、アクションあり、ゴラムあり、NZのすばらしい景色あり、とまあ、何でもありの超豪華な娯楽作品になったとでも言いましょうか。単なる娯楽作品とは違って、ゴラム、フロド、サムの複雑な三角関係もかなりの時間を割いて描いてくれていますし、ゴンドールのデネソールとファラミアの複雑な親子関係も、2作目では相当割愛されていたのが、この作品ではもう少し描かれていたように思います。さらに、主要登場人物にそれぞれ「見せ場」があって、どれもなかなか見せてくれました。個人的には、ピピンがデネソールに請われて歌うのですが、それがゴンドールの騎士の出陣場面とオーバーラップしているところが印象にのこりました。ピピン役のビリー・ボイドが結構いい声で歌うんです。クリストファー・リーのサルーマンは、全然顔を見せませんでした。それだけがちょっと物足りなかったりしています。それにしても、3時間半も映画館に座っていて、ひとときも飽きさせないというのは、本当にすごいです。ピーター・ジャクソンがホビットの冒険やらシルマリル物語も映画化するという噂を聞いて、これまた読み返さなくちゃと思っているこのごろです。

2004年1月13日

去年最後に見た映画は、Peter Panでした。子供向けの映画で、海に泊りがけで遊びに行ったついでに見に行った映画だったんですが、これが、なかなか原作に忠実な映画で、フック船長やダーリング氏の大人としての苦悩なんかもある程度出てきていたので、ピーター・パンのファンとしては、嬉しかったりしたのでした。でも、時折「あれ、こんなん原作にあったかな?」という場面もなきにしもあらずだったので、久しぶりに 「ピーター・パン」 ジェームズ・バリ著 谷川雁・高野睦訳 を読み直したのでした。ああ、懐かしい。やはり、「あれ?」と思った場面は、原作にはなかったみたいです。それと、映画は、折角フック船長の苦悩ぶりを描いているのに、その苦悩が「行儀の良さ」「紳士的」なんかから来ることであるというのを、明確にしていない部分がちょっと物足りなかったかな、と後で思った次第です。 Blackberry Wine は、継続読書中です。

2004年1月3日

去年最後に読んだ本は、 Chocolat Joanne Harris 著 でした。フランスの田舎町に引っ越してきて、チョコレート屋を開く母子が、保守的で底意地の悪い牧師ににらまれながらも、友達の輪をひろげていく話なのですが、とにかく、食べ物の描写がいたるところにあって、おいしいものが好きな人には、たまらない本なのでしょう。人間と食物についていろいろ考えさせられたので、同じ作家の Blackberry Wine を続けて読んでいます。これまでのところ、この本の語り手は、一本のワインなんですが、どういう展開になりますか…。